いつもこちらのブログを読んでくださっている方も、今日初めて訪れてくださった方も初めまして、魚類担当飼育スタッフの松本と申します。
今回初めてお達しが来たので、さてどんなネタで書いてみようかと館内を徘…巡回していると、コドモが適当に描いたような姿をした白い魚が!(…コレだ)
皆さんこの魚が何なのか分かりますか?

おそらく知らない人はいないのではないかと思われるごく一般的な魚なのですが、この角度だとなかなか見慣れないかもしれません。ヒントは眼の位置!


正解はこちら↓

そう、正解はカレイでした。当館タカアシガニ水槽のサメガレイという種類のカレイです。カレイの仲間は海底の砂の中に潜むために身体が潰れたように平べったくなっているのですが、実は縦にではなく横に平べったくなっているんですね。つまり普段は海底に寝そべっているわけです。でも横たわった状態では片目は常に砂の中…それでは具合が悪いので左眼を身体の右側に持ってきてしまった、というのがカレイのあの特徴的な形の理由なのです。(ヒラメやダルマガレイの仲間では右眼が左側に寄ってます。)
ちなみに海底にすむ魚には平べったい種が多くいますが普通は縦方向に潰れたような形をしています。では何故カレイの仲間は左右非対称になってまでこのような形になったのでしょうか?
理由は一つではないでしょうが、大きいのは泳ぎに関することでしょう。魚は身体を左右にくねらせて泳ぎます。そのため縦方向に平たくなるとヒレだけがパタパタと動くような形となって、どうしても泳ぎが不得手となってしまいます。実際にこのような形をした魚は海底の餌を食べるための下向きの口か、じっと待ち伏せて近くに生きものが寄ってきたら一気に吸い込んで食べるための巨大な口を持っていることが多いです。

例:ネズミゴチ 口は下向き

対してカレイの仲間は身体をスムースに左右にくねらせて(見た目には上下にくねらせて)泳ぐことができます。それによって海底より少し離れたところを泳ぐ魚を素早く襲ったり、長距離を移動したりすることが可能なのだと思われます。餌をとらえる方法がそれほど特殊なものではないのは口の形のオーソドックスさからも想像できます。

一葉の写真から随分と話が長くなってしまいましたがいかがでしたか?次にカレイをじっくりと見る機会に思い出していただけたら嬉しいです。そのときは「背びれ」や「肛門(総排泄口)」の位置なども意識すると他の魚との共通点相違点が見えて来るかもしれません。

【おまけ】

最初の写真と同じ個体。何考えてるかは不明。

横顔(上目づかい?)もキュート。