みなさんこんにちは。魚類チームの阿部です。
今日は個人的に仙台うみの杜水族館で”一番気の強い”と思う魚を紹介します。
その魚とは・・・


これです!

イソギンチャクと一緒といえば “カクレクマノミ!”と思った方、残念!ハズレです。
この魚は “スパインチークアネモネフィッシュ”という、カクレクマノミと同じクマノミの仲間です。当館では2階のオセアニアゾーンのフェアリーペンギンの隣の水槽で展示しています。この水槽では色とりどりの魚を多数飼育していますが、スパインチークはカクレクマノミ同様イソギンチャクと共生する魚で、写真のようにお気に入りのイソギンチャクに潜んでいることが多く見つけやすいかと思います。

イソギンチャクに潜んでいる様子を見ると、他の魚から身を守って隠れている臆病な魚なんだな~とみなさん思いませんか?確かに隣の水槽にいるカクレクマノミはとても臆病で、ちょっとした音や人影にも敏感です。
ただ、このクマノミの仲間たちは成熟して縄張りをもつようになると、近づく魚を威嚇する強気な一面も持ち合わせています。

こちらがカクレクマノミです

スパインチークは格別に気が強いです!
なんと、この水槽に潜って掃除している飼育員に猛然と攻撃をしかけてくるのです!

飼育員がテリトリーの近くでそうじをすると・・

果敢に追い出そうと突いてきます。

離れても一度スイッチが入ったらしつこく追いかけて攻撃し続けます。


元々クマノミの中でも気が強く、他の小さな魚との混泳は向かないといわれているのは知っていました・・・が、私はあくまでクマノミ比としての気の強さだと思っていました。
ところがこの魚は小さな魚どころか、自分の20倍以上の大きさの生きものにも怯むことなく向かっていくではありませんか!!
私たちに例えたら、30mの巨人に立ち向かうようなものです。(参考までに当館の大水槽の高さは約7.5m)しかもしつこく追いかけて攻撃を続ける姿をみると、窮鼠猫を噛むといったものではなく、かなりの気の強さ(執念深さ?)を感じずにはいられません。
ちなみに攻撃された感覚はゴムをはじかれたような衝撃があります。

さてみなさん、以上の話を踏まえて最初の写真を見てみてください。カクレクマノミと比べると何だかずいぶん気の強そうな顔に見えてきませんか?これでもう、スパインチークとカクレクマノミの区別はバッチリですね!?
もし水族館で運よくサンゴ水槽の潜水掃除に遭遇したら、飼育員に絡んでいるスパインチークを探してみてくださいね!