魚類チームの大谷です。突然ですが、私は仙台うみの杜水族館の飼育スタッフの中で一番水族館にいることが少ないです。大体週1くらいは水族館にいません。サボって…いるわけではなく、さまざまな理由があり外出してます。飼育スタッフとはいえ、ずっと館内で飼育業務をしているわけではないんです。外出でどんなことをしているか今回は紹介したいと思います。

外出理由①生物の収集や搬入

外出のほとんどがこの理由です。私が担当している生物種のほとんどが地元・宮城で収集される生物です。様々な生物をみなさまに見ていただくため、収集に出ています。集め方はさまざまで、

1)漁に同行させていただき収集

夜明け前の暗い内から水族館を出発することがほとんどです。早起きはつらいのですが、、、漁の現場ではさまざまな生物を見ることができ、何度経験しても興奮します。

2)漁業者や、漁業関係者に収集を依頼し、市場や港に取りに伺う

自然相手なので狙った生きものが狙った時に取れるとは限りません。毎日漁に同行させていただくことは困難なため、予め関係者の方に依頼し収集します。また珍しい生きものが獲れた時に急遽行くこともしばしば。ちなみに早朝だったり夜だったり時間もさまざまで、できるだけ行けるように常に心構えをしています。

3)自分達で採集しに行く

機会は多くないのですが、岸壁で網などを使い採集したり、船をチャーターして採集するなど方法はさまざまです。ヨシキリザメの収集や、クラゲの収集などがこれに当たります。

外出理由②調査・研究など

水族館は、調査・研究の役割を果たしているのは皆様ご存知でしょうか?その一つとしてうみの杜では、「津波等で失われた松島湾のアマモ場の調査、再生活動」および「アマモ場に生息するタツノオトシゴの仲間サンゴタツの繁殖生態の解明」を行っています。

調査、研究は継続的に地道な作業が必要ですので時間はかかりますが、少しずつ展示にも情報を開示していますのでご覧ください!

外出理由③地域貢献活動

うみの杜では地域の方々との「つながり」をうみだすことを大事にしています。その活動の一旦として、出張しての解説等をすることもしばしばです。

先日は地引網体験で魚の解説にお邪魔しました。

また、最近ちょっと特殊な取り組みとして「低利用・未利用魚の利用に関わる会議」なるものに出席しています。これは簡単にいうと、「漁でとれるけど今まであまり食べたりしていなかった魚介類を食べたりしよう」というもの。限りある資源を有効に利用し未来につなげよう!という取り組みです。最近ではこのような取り組みを“SDGs”(持続可能な開発目標)と呼ばれます。
宮城県石巻で盛んにおこなわれている底引き網漁(主に深海魚を取ります)。その中にはまだまだ謎や可能性がある深海生物が沢山います。うみの杜水族館ではこれら利用されない謎の深海魚達を“食べて”生態を推察し、紹介する取り組みを行っています。宮城県や石巻市を中心に漁業関係者や大学等の研究機関、また飲食業・小売店関係者など様々な方々で構成されているこの「未利用・低利用の利用に関わる会議」。わたしはこの謎の深海生物を“食べる”取り組みに白羽の矢があたり、同会議に出席しています。ちなみに時々試食会もあったりします…。

今後とも宮城県の深海生物の展示だけではなく「食べる」取り組みなども通して魅力を発信、社会貢献に尽力したいと考えています。

いかがですか?実は飼育スタッフも裏では生物の情報収集や、各関係機関との展示の打ち合わせなどを行いに日々飛び回っています。それらで得られた生物や情報は今後とも沢山発信していきたいと思います。お楽しみに!