今回ご紹介するのは、濾過槽の中に入っている濾材のほぐし作業です。
以前のブログで、濾材の清掃は逆洗という方法で行っているとご紹介しましたが、逆洗だけでは清掃しきれない場合がまれにあります。
どのような場合かというと、濾過槽の大きさ(濾材の量)に対して負荷量(汚れの量)が多すぎる場合です。
通常の水槽では、濾過槽に対して十分処理できる量の汚れが出ます。このような場合には、週に1回から月に1回程度の頻度で逆洗することによって、濾過槽の機能を維持できるのですが、生きものの飼育密度が高いなど、汚れの量が多すぎる場合には、逆洗を毎日行っても汚れを取り切れないことがあります。このような水槽の濾過槽では、濾材(珪砂)が団子状に固まってきてしまいます。濾材が固まってしまうと、水が通る隙間が減ってしまい、濾過槽による汚れの処理能力が低下することが問題になります。

団子状に固まった濾材

濾材の表面に山ができた状態(水が通る部分が減るため汚れの処理能力が低下する)

これを防ぐために行っているのが、濾材のほぐし作業です。
濾材ほぐしは以下の手順で行います。

①濾過槽の蓋を開けて、空洗をしながら、水を通した塩ビパイプを濾材にさして、濾材の塊を大まかに崩す(空洗の泡が均等に出るまで崩す)

ほぐし作業の様子

空洗しながらのほぐし作業

②次に、(弱めに)逆洗をしながら(※水が溢れないように注意)、細かい塊を丁寧に崩す(塊がなくなるまで行う)

逆洗しながらのほぐし作業

③塊がなくなったら、蓋を閉めて本逆洗を行う

ほぐし作業後に平らになった濾材表面

このような手順で濾材をほぐすことにより、濾過槽の機能を回復させることができます。ただし、ほぐすときには注意点があります。濾材(珪砂)の下には支持層(砂利)が層になって敷き詰められているので、パイプを深く差しすぎると支持層を壊してしまいます。支持層が壊れると逆洗ができなくなってしまうので、ほぐし作業には支持層の手前までで寸止めする技術が必要になります。また、まれに支持層まで団子状に固まってしまうことがあり、このような場合には支持層からすべて取り出して、濾材を積みなおすこともあります。

今回は、濾過槽の清掃作業としては特殊な、濾材ほぐしについてご紹介しました。
(水処理チームJ)