1階「内湾 恵みのうみゾーン」に、生きものの繁殖や育成について学べる
新コーナー「うみの杜ようちえん」を4月19日(月)にオープンします。

『うみの杜ようちえん』は、お子さまも親しみやすい幼稚園風の展示を通じて、飼育員と同じ目線で生きものたちの成長を見守りながら、繁殖について楽しく学べるコーナーです。幼稚園として、稚魚の状態の生きものたちをこのコーナーで育成し、成長した生きものたちは、通常の展示水槽へと旅立っていきます。生きものたちの繁殖・成長に合わせて展示が変わり、4月は、サンゴタツ、トラザメ、コモンカスベ、アカヒレタビラ、アフリカンランプアイの5種の生きものが入園します。5月には、マタナゴとミナミメダカが入園予定です。

 

アカヒレタビラ

アカヒレタビラは、淡水棲二枚貝に卵を産み付けて、繁殖しています。しかし、環境の変化による二枚貝の減少や外来魚の影響などによって減少しています。『仙台うみの杜水族館』では、人工授精でのアカヒレタビラの繁殖に挑戦しています。魚類は、卵の中で仔魚の形が形成され孵化することが多いのですが、タナゴの仲間は産卵後1日から数日で孵化し、孵化後、卵黄嚢から尾の部分が形成され始め、徐々に仔魚の形に変化していきます。

アカヒレタビラ

学名:Acheilognathus tabiraerythropterus 英名:Red tabira bitterling

関東地方、福島県、宮城県に分布する。春から初夏にかけてイシガイ類やヨコハマシジラなどの淡水棲二枚貝に産卵。宮城県ではレッドリスト絶滅危惧Ⅰ類に登録されている。

サンゴタツ

松島湾のサンゴタツは、住処となるアマモ場が津波により減少したことで、生息数が減少しています。サンゴタツの生態は未だ不明な点が多いため、『仙台うみの杜水族館』では、サンゴタツを含むタツノオトシゴ属の生態保護を目的に、繁殖行動の解明および繁殖成功度の向上を目指し、繁殖に取り組んでいます。サンゴタツは、生まれるときも大人と同じ形で生まれてきます。一円玉より小さいサイズで一生懸命にごはんを食べる姿がとてもかわいらしいです。

サンゴタツ

学名:Hippocampus mohnikei 英名:Lemur-tailseahorse日本海から東シナ海・南シナ海などの沿岸や内湾の藻場などに生息する。

全長は58cm程度で、タツノオトシゴの中では小型の種類。細長い尾部を海草に巻きつけて留まっていることが多く、小魚や小型の甲殻類などを食べる

コモンカスベ

細かいベージュの斑文が、伝統着物柄の小紋に似ていることから、コモンカスベと呼ばれます。幼魚の背面中央にある一対の黒色の模様は、成長に伴って明褐色の斑点に変化していきます。エイの仲間は胎生が多いですが、コモンカスベは卵生です

コモンカスベ

学名:Okamejei kenojei 英名:Ocellate spot skate

北海道~九州のほぼ各地沿岸、瀬戸内海、有明海沿岸、東シナ海沿岸。~朝鮮半島、台湾、中国渤海、黄海に分布する。浅海の海底に生息している。体長は55cm。

毒はもたないが、棘が多くついており、ふれると痛い。

他にも個性豊かな生きものたちが入園予定です

仙台うみの杜水族館の繁殖

気候変動などの環境の変化により、暮らす場所が失われ、絶滅が懸念されている生きものたちを絶滅しないように守ることを「種の保存」といい、水族館や動物園はその役割を担っています。『仙台うみの杜水族館』では、海獣や魚類などさまざまな展示生物の繁殖に挑戦しています。ひなが親よりも大きくなることで話題になったオウサマペンギン、2019年から特別展示を行っているホタルの繁殖などに加え、お客さまには見えないバックヤードでは、たくさんの魚類や両生類の繁殖・育成が行われています。飼育員だけが知る生まれたばかりのかわいらしい姿や、少し変わった成長過程など、幼少期ならではの魅力と繁殖の面白さをお伝えしたいという想いで、繁殖や育成の様子をご覧いただける『うみの杜ようちえん』は生まれました。卵から稚魚、稚魚から成魚への成長過程を展示することで、繁殖や生きものの成長について学ぶきっかけを提供します。