10年目のHello,Goodbye.松島水族館展

長きにわたり、東北の皆さまに愛されてきたマリンピア松島水族館。
閉館から10年、そしてその生きものたちや飼育員たちの多くが引き継がれ、
新しい命と想いを受け継いだ仙台うみの杜水族館が誕生して10年。
この二つの大切な節目に、あの頃の思い出をもう一度みんなで分かち合いたいという願いを込めて、
仙台うみの杜水族館内に「手作りの小さな展示空間」を設けます。

本企画展では、マリンピア松島水族館で撮影された貴重な写真とそこに添える当時のエピソードを通じ、温かく振り返ります。
仙台うみの杜水族館で現在も活躍する元マリンピア松島水族館スタッフが語るドキュメンタリー映像、
そして来館者の皆さまからお寄せいただく思い出の写真とコメントが加わり、過去と現在が交差する、より心温まる空間を創出します。

■写真と言葉でつづる松島水族館の思い出「思い出WALL」

2015年の閉館までの様子を写真で記録したファンサイト「Hello, Goodbye. 松島水族館」に掲載された写真を中心に展示します。また、元・松島水族館の社員や、かつて松島水族館に遊びに行っていた仙台うみの杜水族館のスタッフたちが選んだ“思い出の一枚”と、当時のエピソードを綴ったメッセージもあわせて紹介します。
今回の展示は、同サイトのディレクター・高平大輔氏と、仙台うみの杜水族館の社員たちが共同で制作。当時の松島水族館の“手作り感”を再現するような、温かみあふれる小さな展示空間となります。

本企画展では、マリンピア松島水族館での思い出の写真を募集いたします。
懐かしい写真に当時のエピソードを添えて、思い出ウォールにご提供ください。
皆さまの思い出が、企画展をより豊かなものにします。(お写真は返却不可のためコピーをご用意ください。)

■元・松島水族館の社員たちの声をあつめたドキュメンタリー映像「In my Life」

松島水族館での日常や仕事の思い出、個性豊かなイベントの日々、そして東日本大震災からわずか1ヶ月後に迎えた再オープンの記憶。小さくて古い水族館だったからこそ、「お客さまを喜ばせたい」という想いのもとに、社員たちは“何でも自分たちでやる”という姿勢で日々を重ねていました。そんなエピソードの数々を、当時の社員へのインタビューを通じて映像でつづります。

場所:2階企画展示室

■オリジナルグッズ販売

10周年を記念して、松島水族館ゆかりのデザインをもとにしたオリジナルTシャツを販売します。

復刻キャラクター キッズロングスリーブシャツ:3,300円(税込)

1970~80年代にかけて登場した、松島水族館オリジナルの海の仲間たちのかわいいイラストをプリントしたデザイン。
サイズ展開 (キッズサイズのみ) 110、 130、 150

マリンガール&ユーユー ロングスリーブシャツ :4,500円(税込)

1985年ごろに制作されたポストカードの一枚をモチーフにしたデザイン。
サイズ展開 S、M、 L 、XL 

販売場所:1階 umimorishop

<企画展実施の背景>

1927年に開園した「松島水族館」を前身とし、半世紀以上にわたり地域に愛され続けてきたマリンピア松島水族館。東日本大震災の困難を乗り越え、2015年にその歴史に幕を閉じましたが、その存在は多くの人々の心に深く刻まれています。
そして、その年の7月、後を受け継ぐように「仙台うみの杜水族館」が開館。松島水族館で暮らしていた海の生きものたち、そしてスタッフたちも新しい水族館に移り、今もその場所で来館者を迎えています。
今回、仙台うみの杜水族館が開館10周年という大きな節目を迎えるにあたり、地域との絆を深めるべく、本企画展を企画しました。当館の10年の歩みの中で生まれたアートディレクター高平大輔氏との出会い、そして彼の「松島水族館の記憶を未来に繋ぎたい」という情熱が、この企画展実現の大きな原動力となりました。
あれから10年。マリンピア松島水族館が閉館して10年、仙台うみの杜水族館が開館して10年。ふたつの水族館がそれぞれの節目を迎えるこの年、松島水族館の記憶をたどり、未来へとつなぐ企画展「10年目のHello,Goodbye.松島水族館」を開催します。

アートディレクター 高平大輔氏
福島県南相馬市出身。ビジュアルデザインスタジオ「WOW」でキャリアをスタート。東京と仙台で CM を中心に活動していたが、東日本大震災をきっかけに東北に根ざした制作活動を開始する。www.daisuketakahira.com
【コメント】
10年前に幕を閉じた松島水族館。
その思い出は、今も仙台うみの杜水族館へと続いています。
震災の年に生まれた娘を初めて連れて行った水族館が「松島水族館」でした。
疲れ切った心をそっと癒やしてくれた、あの場所のぬくもりを残したくて、有志の仲間とともに「Hello, Goodbye. 松島水族館」を立ち上げてから10年。
本展は、その想いに共感したクリエイターたちと、仙台うみの杜水族館のスタッフが協力して制作しました。
ふたつの水族館をゆるやかに結ぶ時間の流れを、感じていただければ幸いです。
ディレクター:高平大輔(Hello, Goodbye. 松島水族館)

「Hello, Goodbye.松島水族館」は、
松島水族館を愛する宮城在住のクリエイターたちが制作したファンサイトです。